タコライスといっても蛸飯(たこめし)のことではありません。タコとはタコスのことです。
タコスといっても酢蛸ではありません。
どこまで蛸でひっぱるねん!と怒られそうなので、そろそろ本題に入ります。
タコス(TACOS)とは
タコ(TACO)の複数形で
メキシコ料理です。
とうもろこしから作られた「トルティーヤ」という薄焼きパンのようなものに具を挟んだり盛ったりして食べるのです。
ちなみにTACOは「軽食」の意味です。
具の方もいろいろで、肉なら牛肉、豚肉、鶏肉、ミンチ肉。その他エビやキノコなどと地域性が出るようです。
白身魚のフライや昆虫を乗せるところもあるそうです。あっ、お食事中の方にはすみませんでした。
薬味には刻みキャベツやレタスを載せ、「サルサ」と呼ばれるスパイシーなソースをかけて食べるのが一般的なもの。
さて、今回はそのタコスではなくタコライスです。
タコライスというのはタコスに使う具をごはんにかけて食べるという、日本ならではの料理ですね。
カツ丼だとか、親子丼だとか、カレーライスだとか、卵かけごはんだとか、とにかくやたらとごはんに何かをかけたいという日本人ならではの発想。まあ、これってB級グルメっていうやつですかね。
実はこれ沖縄生まれなんです。沖縄の金武町(きんちょう)というところの飲食店「パーラー千里」の創業者が1984年に考案したそうです。
アメリカ兵相手に、タコスよりもボリュームがありコストパフォーマンスのよい新メニューとして登場しました。現在では、飲食店、お弁当屋さん、スーパー、コンビニ、そして、学校給食に出されるまで、今や沖縄じゅうで人気のメニューになっています。
お手軽」ということで今回は市販のタコスミート(左写真)を利用します。
タコスの素はいろいろな種類があるので、お気に入りを見つけてください。
これを器に移し、電子レンジであたためます。ごはんをお皿によそい、まずピザ用チーズをごはんの上にのせ、さきほどのあたためたタコスミートをかけます。
ぼくはチーズたっぷりが大好きなので、最後にもういちどチーズときざみレタスとトマトとスクランブルエッグをトッピングして出来上がり。味はというと、あくまでもB級グルメです。
ちなみに、ぼくがはじめてタコスを食べたのは1980年。
当時、ハワイの大学に通っていて、スペイン語の先生にタコスパーティーに招待していただいた。
テーブルにはいろいろな具が並べられていて、タコスの生地(トルティーヤ)を手に取り、好きな具をのせていき、最後にサルサソースをかけて食べるというものだった。
その先生というのはアルゼンチン人で海軍上がりだったらしいが、底抜けに明るい人だった。会うと、「HOLA!オラー(やあ!)」なんて気さくに声をかけていただいていた。
奥さんが日本人だったので、より親日家だったんだろう。で、彼女は当時、日本語放送のラジオ局で番組を持たれていた。ぼくも奥さんも映画が大好きだったというのもあってか、一度、その生放送番組に出させていただいて、いろいろ映画についてトークをしたことがある。
今振り返ると、ハワイのラジオ番組に出演できたなんて貴重な経験だった。だから、タコスを食べると、いつもあのご夫婦のことが思い出される。