福井県丸岡城。
現存する天守の中では日本最古である。
(2017.7月撮)
今月は8月号と9月号での越前の旅にてご紹介できなかった丸岡城をご紹介します。
城ファンならご存知だと思いますが、「現存天守12城」という言葉があります。修復されてきたとはいえ、創建当時(江戸時代またはそれ以前)のまま保存されてきた天守閣のことです。
従って、大阪城のように災害や空襲により焼失や倒壊し、再建されたものはこれには含まれません。
そのような貴重なお城が全国に12城残っています。
北から順番にあげると、
青森県弘前城、長野県松本城、福井県丸岡城、愛知県犬山城、滋賀県彦根城、島根県松江城、兵庫県姫路城、岡山県備中松山城、香川県丸亀城、愛媛県松山城、愛媛県宇和島城、高知県高知城。
そのなかでも、日本最古といわれているのが丸岡城なんです。
織田信長軍団の優秀な将校であった柴田勝家(しばたかついえ)の甥の柴田勝豊(かつとよ)が1576年に築城というから、江戸時代以前、家康どころか秀吉が天下をとるよりも前の時代、安土桃山時代です。
そこを今年7月、ひとり旅してきました。
丸岡城の別名は霞ヶ城。
いわれは敵が攻めてくると井戸から大蛇が現れ、城に霞をかけて危機を救ったとのことから。
桜が咲くとまさに霞のようになるという。
天守前の広場は当時、内堀であった。
階段や坂道を上がっていくと
天守が見えてきた。
城山の高さは17メートルなので疲れることはない。
石垣の高さは6メートル。
正面の石段を登って中に入って440年前にタイムスリップ。
丸岡城の名物は何と言ってもこの急な階段。
ロープも使って慎重に昇り降りしなければならない。
段差もすごい。
昇る時よりやはり降りる時が怖かった。
昔の人は大変だったんですねえ。
柱も梁もすべて440年前のもの。
ふもとからは約35メートルもあるので望楼からの見晴らしも良し。
9月に訪れた姫路城に比べるとうんと小さいお城だが、日本最古ゆえの趣もありとても満足な時間であった。
その後、下におりると「一筆啓上茶屋」という食事処があったので念願のアレを食べることにした。