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天神祭本番前日の
大阪天満宮の境内では、
飾り付けも終えて
、以外にものんびりしたムードなのであった。
2009.7月23日撮




祭りが終わってみんなが帰ったあとはとても物悲しい。にぎやかであればあるほどよりいっそう寂しい。特に、一夜明けた朝、その場に来てみるとなおさらだ。毎年7月25日には大阪は天神祭で盛り上がり、いよいよ夏本番だなあと感じる。ぼくは当日行ったりはしないのだが、毎年翌日の26日の朝は必ず大川を散歩することにしている。するとどうだろう。ゴミがあちこちに散乱している。食べ残しの紙皿、飲み残しの紙コップ、ペットボトル・・・。それをカラスがつついている。嗚呼、いとかなし。

ところで、「後(あと)の祭り」ということばがある。『手遅れで悔しい思いをすること』という意味だが、由来は祇園祭からきている。京都の祇園祭は大阪の天神祭、東京の神田祭と並び日本三大祭りのひとつ。7月1日から31日までの1か月間もひらかれる長い祭りで京都の夏の風物詩でもある。ぼくは1度も行ったこともないし、そもそもつい最近まで14日~16日までの宵宮と17日の山鉾巡礼だけが祇園祭だと思っていた。それがそうではなかった。1日から毎日いろいろな行事、日程が組まれている。ただ、やはり一番の見どころは17日の山鉾巡礼だろう。今年は日曜に重なったこともあり約20万人が沿道を埋め、32基の山鉾が京都市中心部を華麗に巡行した。

さて、この1か月間おこなわれる祇園祭は昔から、山鉾巡礼のある17日までを「先の祭り」あるいは「前の祭り」と呼び、それ以降を「後(あと)の祭り」と呼んでいた。

かつては山鉾巡礼は17日(前の祭り)と24日の(後の祭り)と2回巡行していたが、1966年、交通規制の都合で17日だけの1回に統合され24日は何もなくなった。それが転じて「後の祭り」は山車も出ず、賑やかさもなく、見物に行ってもムダである、という意味になったらしい。

ただ、それ以降はその代りにということで24日には花笠巡行という行事がおこなわれるようになった。今年も子供みこしに花笠娘、そして舞妓を乗せた屋台など総勢850人が、2時間もかけて市中を華やかに進んだようだ。