ヒトの脳の重さは、出生時約350g、成人男子1300~1400g、成人女子1200~1300gで、体重の約1/9(出生時)、約1/40(成人)である。ちなみに、クジラ2000~9200g、ゾウ4000~4800gであり、それぞれ体重の約1/1500、1/500となる。一般に小動物は体重に比して脳は重い(マウス約1/36)。

ところで、若者の脳と老人の脳とではやはり違いがある。頭蓋骨の大きさに占める脳実質の割合は20歳代が最も高いが、年をとるにつれ次第に減少していく。これを「脳の萎縮」という。

大脳の神経細胞は生後2週までは分裂して増えていくが、それ以後は減るだけで増えはしない。神経細胞の数は150億個あるらしいが、20~70歳の50年間でその約10%も減少する。20歳以降日当たり計算すると約8万個失われることになるらしく、ぼくも今、BBQのネタを考えていた間に、その細胞はどんどん死滅していったのである。もう気絶しそうである。

それから、「頭は使わないとダメになる」ってよくいったものだが、それもやはり本当らしく、使わない神経細胞は退化したり死んでいく「廃用萎縮」という現象があるらしい。これじゃあ、春眠暁を覚えずとかいって眠ってばかりもいられないものだ。

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