「いも・たこ・なんきん」というのは女性の好物らしいが、「イボ・タコ・ウオノメ」は女性がなりやすい皮膚病である。なぜなら、パンプスやサンダルやミュールなど不安定な履物を履くからだ。つまり、前へ前へ体の重心が移動し、足裏の先のほうであったり、指であったり、そういうあたりにできやすいのである。

さて、「イボ」と「タコ」と「魚の目」はどう違うのだろう。
まず、「イボ」は老化やウイルス感染によってできる。「ウイルス性のイボ」は表面がザラザラしていて淡黄色で、伝染力があるのでひとつできると次々とできる。それに対して「老人性のイボ」は大豆ほどの大きさで黒褐色をしており、顔や背中によくできる。

いっぽう、皮膚に圧迫や摩擦が加わると、その防御作用として、「タコ」や「ウオノメ」ができる。ウオノメが普通足の裏にできるのに比べて、タコは足の裏以外にもできる。生活習慣や職業やその人の癖によって(ペンダコなど)体のあちこちにできる。

「タコ」は表皮の上に向かって伸びるので、痛覚を刺激せず、痛くはない。「ウオノメ」は中心に魚の目のような芯が見えるので「魚の目」と呼ばれるのだが、これは真皮に向かって奥へ奥へと伸び、やがて痛覚を刺激して痛みを感じるようになる。