この時期、旬の食材のひとつといえばカキではないでしょうか? 海のミルクといわれるほど、栄養とミネラルを豊富に含んだ食品で、そのひとつである鉄は、血液中のヘモグロビンの成分となります。
ほかに銅、亜鉛、マンガンなど様々な成分が多く含まれ、糖質のほとんどは効率よくエネルギーに変わるグリコーゲンで、これは肝臓の機能を高めるのに効果的です。
コレステロールを減少させるカキのタウリンには、血圧上昇を抑える働きもあり、網膜の発達や、視力の回復にも有効です。胃酸過多、精神安定、不眠の薬として、カキの殻を乾燥させた生薬もあります。カキは世界各地で食されている、大変人気のあるヘルシー食品です。

みなさんはこのカキをどういう料理にしますか? お鍋に入れましょうか? シチューやグラタンに入れましょうか? 生のままを二杯酢か三杯酢で食べましょうか? その他にもホイル焼、土手鍋、バター焼、雑炊。忘れられないのは、昔、アメリカのバージニア州のアレクザンドリアというところに行ったときに食べた生のオイスター。レモンを搾り、トマトケチャップのカクテルソースを少しつけて、殻のまま口に近づけチュルチュルっと。とても美味だった。

それ以外、カキ料理ではずせないのがカキフライですね。そして、このカキフライに何をかけるかが結構大きな問題となります。(ならないか。)ウスターソースか、トンカツソースか、レモン汁か、ケチャップとマヨネーズのオーロラソースか。いろいろ、迷うところでありますが、ぼくはやっぱりタルタルソースですね。作るのはめんどくさいのでだいたい市販のやつでまにあわせていますが・・・。

ところで、何でタルタルソースっていうか知ってました? タルタルソースはご存知のようにマヨネーズをベースに、タマネギやパセリなどの香味野菜、ピクルス、ゆで卵といった材料をみじん切りにして混ぜ合わせたソースですが、タルタルステーキやタルタル風など、生の素材を細かく切って調理したものを全般にタルタルというみたいです。

この‘タルタル’は中央アジアの遊牧民タタール族(ダッタン)が語源といわれております。生肉(馬肉)と香味野菜を細かく刻んで食べていたものがヨーロッパに伝わり、タルタルステーキとして広まったみたいです。フランス語ではタルタル、英語でターター、どちらも異国風という意味があるとのことです。

ところで、牡蠣という漢字には牡(オス)とあります。『本朝食鑑』にも『もっぱら雄にして雌なし、そこで牡の名がある』と記されています。じゃあ実際、カキはオスなのかメスなのか?

カキは春(5月~6月)に産卵し、産卵が終わると、雌雄がなくなって中性になり、翌年まで栄養を取って育つが、翌年の産卵期の前にあまり栄養を取れなかったカキは雄に、栄養を取ったカキは雌になる、ということです。皆様のご家庭でも奥様のほうがグルメしているってことはありませんか?

ここまで、書いてきて、はっと思ったのですが、今回はお酒についてひとことも触れなかった!。やればできるのである!。単なる酒飲みのオッサンではないのだ!。