豆腐1丁をお皿にとり、電子レンジでチンしてあたためる。もちろん、湯に入れてあたためてもよい。まいたけ、しめじは小房にわけ、しいたけは細切り。きのこの量は適当。鍋に水100ccと醤油大さじ2、酒大さじ2、液体かつおだし小さじ1/2、砂糖小さじ1を入れ、ひと煮立ちさせる。きのこに火が通ったら水溶き片栗粉を加えとろみをつけて、きのこあんを作る。あたためた豆腐にきのこあんをかけ、すだちかゆずの皮のせん切りをのせて、はい、出来上がり。

まいたけ・・・あまりのおいしさに舞い踊った人がいたことから、舞茸とつけられたとか。「幻のきのこ」と呼ばれてきたが1970年に人工栽培に成功した。ビタミンDが多く、前述のグルカンをはじめとした主成分はガン予防に効果があるらしい。先月の健康番組できのこの中でもこのまいたけがいちばん免疫力を高めると報じたため、スーパーなどでは品薄である。

しめじ・・・「香りマツタケ、味シメジ」とよく言われるが、ここでのしめじは本しめじのことで、市場にはほとんど出回らない貴重なもの。スーパーで売られているのはだいたい、「ぶなしめじ」や「ひらたけ」である。まいたけもしめじも風味を逃がさないように流水では洗わないように。

しいたけ・・・自然界ではクヌギ、ナラ、クリ、そしてシイなどの広葉樹の枯れ木に生える。椎の木なので椎茸である。エルゴステロールという成分は紫外線に当てるとビタミンDに変化する性質があり、カルシウムの吸収を助けてくれる。ご存知だとは思うが、骨を強くするにはカルシウムをいくらとっても、このビタミンDがないと、うまく吸収できないのである。したがって、食べる前には日干ししたほうがよい。うまみ成分のグアニル酸やグルタミン酸が多く含まれているので、出汁としてもよく利用される。

すだち・・・漢字では酢橘と書く。この時期、サンマなどの焼き魚などには是非搾っていただきたい逸品である。妻の故郷の徳島県を代表する名産品で、贔屓するわけではないが、味や風味はオススメである。大阪市中央卸売市場における徳島産スダチの市場占有率は100%であるらしい。関西圏では比較的安価で手に入るが東京では高級食材である。

徳島県の県花でもあるこのスダチは栄養も豊富で、ビタミンA(目や皮膚によい),C(美容効果)、カリウム(塩分を排出して血圧を下げる)、カルシウム(イライラ解消)、クエン酸(筋肉に蓄積される乳酸などの疲労物質を取り除く)がたくさん入っている。また、最近、徳島大学の研究によると、血糖値を下げてくれるらしく、糖尿病治療に効果があるというわけだ。

ゆず・・・スダチと同じくビタミンCやクエン酸が豊富。産地は高知県東部の山間部、山梨県、栃木県、埼玉県など全国に産地がある。中でも、高知県馬路村(うまじむら・県内で2番目に人口が少ない市町村)はポン酢醤油(ゆずの村)やゆずジュース(ごっくん馬路村)などをヒットさせてとてもがんばっているのだ。