「おふくろの味」といえば、これですよね。味付けや中に入れる具材は各ご家庭さまざまですが、和食を代表するメニューです。見た目は地味です。華やかさなんてありません。なにしろ土色のものばっかり入っているのですから。でも、食べてみると自分が日本に住んでいる喜び、日本人である幸せ、あー、日本に生まれてよかったよー、ありがとう、おふくろさん!としみじみ思ってしまう料理なんですね。

さて、レシピです。「え?今さら肉じゃがのレシピ?」とあきれる方もいらっしゃるでしょう。そこで今回は肉じゃがのルーツについてご紹介しましょう。

明治34年、初代舞鶴鎮守府(ちんじゅふ)長官の東郷平八郎(とうごうへいはちろう)はイギリスで食べたビーフシチューの味が忘れられず、肉とポテトをベースにした食べ物を作るよう命じたんです。

で、日本の調味料である醤油と砂糖で味付けした結果、出来上がったのが「肉じゃが」だったんですねえ。以下は当時のレシピです。昔のまま表記しています。参考にしてください。

材料:生牛肉、蒟蒻、馬鈴薯、玉葱、胡麻油、砂糖、醤油
作り方:一.油入れ
    二.三分後、生牛肉入れ
    三.七分後、砂糖入れ
    四.一〇分後、醤油入れ
    五.一四分後、蒟蒻、馬鈴薯入れ
    六.三一分後、玉葱入れ
    七.三四分後、終了