DSCN3919京都、壬生寺(みぶでら)。
新選組はここからはじまった。
(2016.11月撮)












近鉄電車の切符を1枚だけいただいていたので、今年3回目のひとり旅にいくことにした。

この切符は近鉄全線どこまでも乗る事が出来るので、場合によっては名古屋だって行ける。

ただ、帰りが大変なので、いろいろと迷ったが京都に決めた。近鉄で大阪から京都へ行くとなると、奈良線で大和西大寺駅まで行き、京都線に乗り換えるという、少し遠回りの行程となるが、鉄道好きなので苦にはならない。それに、近鉄で京都に乗り込むというのは生まれて初めてなのでそれもいいもんだ。

京都といっても広い。さあ、どこにするか。紅葉の名所はどこも混んでいるので避けたい。で、今回は前々から司馬遼太郎の「燃えよ剣」や「新選組血風録」などを読んで行きたいと思っていた壬生寺に行くことに決めた。

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近鉄京都駅のホームには奈良から「せんとくん」がわざわざ出張?しに来ていた。

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JR、近鉄、地下鉄が乗り入れる京都駅構内はさすがに観光客だらけであった。


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京都駅から地図を見ながら歩くこと約30分。壬生寺に到着。



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境内は新選組の兵法調練場として使われていた。


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新選組が企画した相撲興行では、池の魚やスッポンを料理し力士に振る舞ったという


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隣の八木邸は宿舎のひとつであった。ここで、芹沢鴨(せりざわかも)が暗殺された。

観光客など一人も見当たらない静かな境内を踏みしめていると、稽古に励む隊士たちの威勢のいい声や、村の子供たちと遊ぶ沖田総司の笑い声も聞こえてきそうだ。

その新選組の名が世の中に知られるようになったのが、池田屋事件。三条小橋の旅館、池田屋で密会する尊攘の志士たち20数名の敵に対して、近藤勇率いる新選組隊士わずか数名が切り込み、乱闘のすえ鎮圧。

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当時の建物は壊され、今は「池田屋」という居酒屋になっており、がっかりであった。


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人気も高まり、隊士が増えたため、壬生から西本願寺へ屯所を移転させた。


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近藤勇もよく登城した二条城。写真は当時から現存する東南隅櫓。

観光客でごったがえしていた二条城へは入るのをあきらめ、歩くこと15分、京都御苑に向かった。ここは御所などを囲む面積65haの公園で誰でも入ることができ、京都市民の憩いの場となっている。

ここでも、新選組が活躍した事件があった。御所に攻め入ろうとした長州軍と、それを迎え撃つ会津藩を中心とする幕府軍の戦争。禁門の変。蛤御門(はまぐりごもん)の変ともいう。歴史の教科書に出てきましたよね。

もともとは新在家門(しんざいけもん)という名だったが江戸時代の大火でそれまで閉ざされていた門が初めて開いたので、「焼けて口開く蛤」にたとえて蛤御門と呼ばれたという。

では、京都御苑を散策し、晩秋の京都を楽しんでみよう。
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さすが王城千年の地。鴨川も長年の美意識でみがきあげられたためか、とても典雅に流れている。

どこを歩いても歴史を感じた。

「なにごとの おわしますかは 知らねども かたじけなさに 涙こぼるる」(西行法師) 

さて、来年はどこへ行こうか・・